パワステ(ベーンポンプ)オーバーホール

 パワステのベーンポンプからオイルがダダ漏れだったのでOHとなりました。
 オイル漏れはベーンポンプのバックプレート部分からでシャフトのオイルシールは無事でした。

 基本的手順は、
 1ベーンポンプ取り外し
 2分解OH
 3再組み付け
 となります。
 


 ベーンポンプの取り外しには事前にベルト、パワステ油圧ホースをはずしさらにプーリーをはずす必要があります。
 プーリーのセンターボルトを緩めるのにプーリーを固定する必要があります。
 ベルトをきつめに張ったまま緩めようとしましたが緩まないのでプーリー固定のツールを使用します。
Vベルトのようなものがテコで締められるようになっています。

 130サーフの場合半月キーでの勘合でしたのでプーラー類は特に必要ありませんでした。
 左右にゆすりながら手で取り外します。







  




写真はすでに取り外し後です。油圧ホースにごみが入らぬように養生しておきます。

ミラーでヘッドガスケットのチェック。この部分に半月状のカットがあると初期のガスケットとのこと。残念ながらガスケット交換はされていないようです。3VZのガスケット抜けは、アメリカでは有名な話のようです。アメリカではスペシャルキャンペーン(リコールの一歩手前ですね)を行いましたが日本では未対応。トヨタさん、なんでなの?












 ベーンポンプの取り付けステー部分です。









   

 ベーンポンプをばらします。組みつけの向きを確認しながら分解します。
 リザーブタンクは別のところで養生してあるので写真にありません。
 ベーンポンプ内部は意外と単純な構造です。 部品点数も少ないです。
 写真にはありませんが、ベーンポンプハウジングフロントのオイルシールを打ち変えました。
 オイル漏れはバックプレート部のOリングからでした。
 トヨタの場合シールキットが部品で出ますのでこの辺はありがたいです。
 
 

 




フローコントロールバルブです。
特に不具合はありませんが、洗浄の後シール類を交換します。
フローコントロールバルブには記号が刻印されており、ベーンポンプ本体に記載のものと同じ記号のものを使用します。交換される場合は注意が必要です。





 






組みつけの向きを間違えないよう並べておきます。
バックプレートの直下に入るウェーブワッシャーのため、バックプレート組み付け時にはプレスが必要(マニュアルでは)です。しかしながらたいした力は必要ないのでボール版で押さえ込んでおいて組み込みました。
バックプレート自体はスナップリングのみで固定します。








 再組み付け後油圧ホースの接続、ベルト類の調整をし、パワステオイルを補充します。
 油圧ホースの組み付け時にはガスケットは新品を使用します。
 その後 油圧系のエア抜きをします。
 エア抜きはフロントをジャッキアップした状態でハンドルをいっぱいに左右に切ります。
 これを2・3回繰り返した後エンジンをかけた状態で同様にハンドルを左右いっぱいに切ります。
 このときに左にいっぱい切った状態で2・3秒保持し、すぐに右にいっぱい切ります。
 さらにその状態で2・3秒保持し左にいっぱい切ります。
 こんな感じで2・3回繰り返すとエア抜きができます。

 エア抜きが終わったら もう一度パワステオイルの量を確認して補充してください。
 オイル漏れ等確認し、テスト運転します。
 異常がなければ完了です。